診療看護師とは、一般的な看護師の業務に加えて医師と同じような診療も行える看護師のことです。特定の医療行為をすることができるので、経口用あるいは経鼻用機関チューブの位置の調整や気管カニューレ交換、創傷ドレーンの挿入や管理など21区分38行為の医療行為を患者さんに提供することができます。あらかじめ医師が作成した手順書に従って医療行為を単独で行うこととなりますが、幅広い分野の医療処置が可能なためやりがいも感じられる仕事です。また、診療看護師は専門的な医学知識を学ぶので看護師としての業務をより積極的に、また的確に行うことができ、それらは医師の負担の軽減や多忙な現場での診療の維持などにも繋がります。

他にも、診療や手術のサポート、医師と患者さんの治療方法やリハビリなどのプランを作成するなど業務内容は多岐に渡り、看護師と医師を繋ぐ中継役を担うことや看護師の育成などにも携わります。なお、診療看護師になるには看護の実務経験が5年以上必要で、なおかつ大学院に2年間在籍して、卒業後にNP認定試験に合格をして国立病院機構による認定を経ると診療看護師として働くことができます。

看護師としてすでに働いている方は休職をして大学院に通うこととなり、この資格は5年ごとに更新されるため診療看護師としての学び続けることが求められますが、医師不足に対する処置にもなる大切な資格です。キャリアアップだけではなく、資格手当なども期待できますので看護師としての裁量を広げたい方は診療看護師を目指してみてはいかがでしょうか。